科学を避けることのデメリットとは
科学を敬遠するのは、自分で考えること、感じることが面倒でしたくないからである。また、文系の人は学生時代の理系科目の挫折がコンプレックスとなって、科学を避ける傾向にある。
科学を避けることは、損で危険なことである。原発、津波についても、ニュースのレポーター等の抽象的な言葉で語られる事象について、科学的に数字で理解すれば、適切な判断ができる。科学を理解しないが故に、あいまいな情報を信じて、自分に危険が及ぶこともある。
科学とは
科学とは「誰にでも再現できるもの」である。このステップを踏むシステムが「科学的」という意味である。最初にある現象を観察した人が、他の人達にもその現象を観察してもらい、同じ結果が確かめられたとき、はじめて「確からしいもの」と見なされる。一人が主張している内は「正しい」わけでなく、複数の人が認めることが科学的に正しいことになる。
他者によって、現象が再現され正しく確認されるには、数字が不可欠となる。仮説を構築する際にも、数字や数式による定量的な評価がなければ、客観的な議論ができない。
常に「再現できること」「誰にも観察ができること」が科学の基本である。人間は再現性の事象を見極めれば、これから起こることを予測できるから、科学を発展させてきた。
科学は印象や直観をできるだけ排除し、可能な限り客観的に現実を捉えようとする。だから有用である。
科学的であるにはどうすれば良いか
科学から自分を無理に遠ざけないことが重要。
・数字を聞いても耳を塞がず、その数字の大きさをイメージすること。
・単位がわからなければ、それを問うこと。
・ものごとの判断を少ないデータだけで行わないこと。
・観察されたものを吟味すること。
・勝手に想像して決めつけないこと。
科学的であるためには、あらゆるものを疑い、常に「本当にそうなのか?」と自問することが大切である。
科学なんて面白くないと思う人でも、時々、科学的姿勢を思い出すことで、生き方が少し変わるかもしれない。