シカゴ大学ビジネススクール教授が、他者を理解するためにはどうすればいいのかを紹介。人は相手の心を読むにあたって、多くのミスを犯すことを指摘し、より良いコミュニケーションの方法を探ります。
■第六感とは
読心術とは、私達が日々の暮らしの中で,相手の考えや感情や望みや意図をとっさに推し量る時に一日に何度もやっている事だ。読心術は、あらゆる人間関係の土台を作り、推測と仮定の網を張りめぐらすものでもあり、そのおかげで広い社会がうまく機能している。それが真の意味での「第六感」だ。
読心術が人間の最も偉大な能力であるのは、それによって、他人と偽りのない強い絆を結ぶという、人生で最も大切な目的をかなえられるからだ。読心術を使えば、しかるべき人を信頼したり避けたりできる。相手の気持ちをうまく読み取れば、友人と心を通わせられるし、敵を許せるし、見知らぬ人に同情できるし、国や恋人や同僚同士が、ともに手を取り合って協力する事もできる。
とはいえ、この人間の最も偉大な能力も完璧ではない。私達の第六感概ね正しいが、ミスをする事もある。人間の第六感は、うまく機能する事も多いが、私達が思う程正しく機能しない場合もある事がわかっている。
相手の心を確実に読める方法など存在しない。お互いを理解する秘訣は、ボディランゲージを読み取る力を磨いたり、視点取得に熟達する事ではなく、理性をめいいっぱい働かせて、相手が自分の心を包み隠さず正直に話せる環境作りをする事だ。
著者 ニコラス・エプリー
シカゴ大学ブース・ビジネススクール教授 心理学を専門とする。2008年に性格・社会心理学会より「セオレティカル・イノベーション賞」を受賞。2011年にはアメリカ心理学会より若手研究者に贈られる優秀学術賞を受賞している。 また、『フィナンシャル・タイムズ』紙に「注目すべき教授」に挙げられているほか、CNNによって「ビジネススクールの新進若手教授8人」の1人に選ばれている。
日本経済新聞 |
帯 K.I.T.虎ノ門大学院主任教授 三谷 宏治 |
帯2 シカゴ大学経営大学院教授 リチャード・セイラー |
帯3 シカゴ大学経済学教授 スティーヴン・レヴィット |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに 「第六感」とは何か | p.8 | 10分 | |
第1章 第六感を過信しない | p.24 | 12分 | |
第2章 まずは自分の心を知る | p.40 | 21分 | |
第3章 相手の「心」を見る | p.70 | 26分 | |
第4章 モノの「心」を見る | p.106 | 25分 | |
第5章 自分を基準に考えない | p.142 | 34分 | |
第6章 ステレオタイプを味方につける | p.188 | 26分 | |
第7章 相手の行動から本心を読まない | p.223 | 18分 | |
第8章 読心術の達人になる | p.248 | 26分 | |
おわりに 第六感とともに生きるには | p.283 | 4分 |
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