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2011/09/08更新

「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力

167分

2P

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世界で売れる日本製品

①キッコーマンの醤油
グローバルスタンダード商品としての醤油は「肉に合う」ことが重要なポイントとなる。海外進出にあたっては、米国料理のレシピが次々に開発された。こうして生まれたヒット商品が『テリヤキ』である。
ローカリゼーションは、仕様や味を現地向けに適合すれば良いだけでなく、従来の文脈を読みながら、枝分かれ的なコンテクストを自ら作り、そこに居場所をセットすることでもある。

②マルちゃん
マルちゃんは、メキシコで支持されている。その理由は、アメリカに出稼ぎに来ていた移民が、家族や友人へのお土産としてカップ麺を大量に持ち帰った事だと言われている。

お土産だから、最初の経験にはお金を払っていない。いわば、大規模な試食会がメキシコ各地で連続して開催されたと言える。そのため結果的に、メーカーのコンセプトなど知らずに、自分たちの習慣や好みに合わせてカップ麺が、受け入れられた。メキシコ人はマルちゃんに、大量のチリソースをかけて食べたりするのである。

コンテクストを把握する方法

マルちゃんのようにメーカーが意図せずにローカライズが進むこともあるが、まずはその国ごとの特徴をリサーチすることが大切である。

リサーチには、その国のコンテクストを把握することが大切である。

①その国の歴史を知ること
②地理を知ること
③言語への興味を持つこと
④モノに高い関心を持ち、接し続けること

ローカリゼーションマップ

海外市場を開拓しようとする際には、ローカリゼーションマップを作ると良い。
マップには以下のメリットがある。

・専門家に聞くことなく、ビジネスの現場で、大雑把な市場の理解ができる。
・横断的に業界を眺めることで、ある業界での常識が他にも有効であるといった見方ができるようになる。
・日常生活の事例を見ることで、日常生活のロジックに勘を持つことができる。


ローカリゼーションマップの作り方のポイントは以下の通りである。

①範囲とスケールの選択が鍵となる。
どこの地点からどのエリアを眺めるかが重要となる。ディテールを見過ぎると、そこにあるリアルな感情やこだわりに引っぱられるので、俯瞰して見るよう心掛ける。

②個々の機能評価ではなく、全体的価値体系の理解を重視する。
機能よりも、異なった文化圏の人が「なぜ使うのか」「どのように使うのか」を見る事が大切である。

③文化は静的ではなく動的である。
寿司も最初は閉口するかもしれないが、食べ慣れれば、美味しいと思うようになる。


ローカリゼーションマップから、コンテクストとロジックをキーワードに、製品文化から地域文化の理解を試み、まず市場から反発を受るような「地雷」を踏まないことが大切である。