アルバイトを選び、育て、マネジメントする具体的な方法が紹介されている。アルバイトとのコミュニケーションから、上手な叱り方、褒め方まで、細かいテクニックが満載。

サービス業でアルバイトを動かす立場にある店長、マネジャー向け。


■「アルバイトだけでまわるチーム」をつくる手順
①スタッフ全員がモチベーション高く、一生懸命働くチームを目標に掲げる
②優秀な人材を見極める面接・研修
③選抜した優秀な人材への集中的な教育
④勤務の様子を見ながら、さらなる教育と選抜、同時にアルバイトスタッフが働きやすい環境づくり
⑤信頼に足る人材に、社員だけに任せてきた大きな責任を伴う仕事を任せ、アルバイトだけのチームがある場合はそのリーダーに任命、教育・環境づくり、人材選抜にも参加させる

■アルバイトの指導者を育てよ
「アルバイトだけでまわるチームをつくる」には、アルバイトスタッフ全員に対して教育をするのではなく、優秀なアルバイトスタッフの指導者を育てていかなければならない。

優秀な指導者とは、次の指導者を育てることができる人のこと。社員の仕事すべてをスタッフが担うことは不可能だが、その一部を任せることは可能なはず。小さな指導者をたくさん育てることができれば、アルバイトスタッフだけでまわるチームができる。

■優秀なアルバイトを育てるコミュニケーション術
・こちらの要件で折り返し電話をもらった場合は、「電話代がかかるので」とこちらから電話をかけ直す。相手にこちらの気遣いを気付いてもらうこと。

・不都合なことは会社または上司のせいにする。アルバイトのモチベーションは、現場の担当社員や店長との人間関係が大きく影響する。

・「アルバイト」「フリーター」と呼ばない。「スタッフ」「パートナー」などと呼び、プロ意識をもたせる。

・指示を出す場合には、目的や理由を忘れずに伝える。

・細かい指示に必ず期待をプラスして指示を出す。例えば、「会議で使う大切な資料なので、いつものように正確に頼むね」など。

・叱る基準と理由をはっきりさせ、叱る時には必ず、1つで良いのでアドバイスをするように心がける。そして、叱っている最中に、一言で構わないので褒める。

著者 鈴木 亮

グッドウェーブプロモーション取締役 大手企業のプロモーションを手掛けるイベント会社にて、日本で12,000人以上、中国を合わせると年間90,000人以上のアルバイトを管理し、指導や管理までをこなすスーパーアルバイトも多数育成。イベントだけではなく、小売店舗やサービス業へのアルバイト派遣も多数行なっている。 自身が30歳まで、フリーターであった経験を活かして、非正規雇用者である20代の若者たちを立派な社会人に育て、非正規雇用者の雇用促進活動を行う。 クライアントは電通、ADKなどの広告代理店をはじめ、コカ・コーラ、ゼスプリ、バンダイナムコ、ベネッセなど多数。