大前研一氏がマッキンゼーの現役コンサルタント時代に書いた名著『企業参謀』を超訳と図解によって、わかりやすく編集し直したもの。
戦略的思考を身に付けるための方法が書かれており、改めて『企業参謀』の内容を復習するのに適した内容になっている。
■完全主義を捨てよ
日本人の多くは決断することへの恐怖心が強すぎる。確かに決断には責任が伴う。失敗すれば非難もされる。そういう重責への耐性が、日本人には足りない。だから問題は常に先送りされる。
日本人の決断を阻害する大きな要因は、完全主義である。完璧な解答を求め過ぎて、決断のタイミングを逸してしまうのだ。ビジネスという刻々と変わる市場の中で、勇断を引き延ばしにしたり、問題に毅然と立ち向かわなければ足元をすくわれる。そこではむしろ「どのくらい完全主義を捨てられるか」が勝負を分けるカギとなる。
■参謀に求められるもの
参謀とは、天気予報を見て「今日の天気は晴れのち曇り。降雨確率は50%か・・・」とつぶやく人ではない。雨が降りそうなら、「社長、傘を持っていってください!」と言える人なのだ。
分析だけではなく、どういう行動をとればいいかまでのロードマップを描くのが参謀の役目なのだ。一言で言えば「結論が言える人」、それが参謀である。
若くしてそれができるようになるには、面倒臭がらずに自分の足を使って人の話を聞きに行ったり、街に出てデータを集めたりしなくてはならない。ネットを使ったっていい。とにかく汗をかいて資料を集め、必死で分析し、それをわかりやすい形で社長に伝えること。
当たり前のように世の中に偏在する、常識とプリントされたパッケージに包まれたものを、無条件で信じてはいけない。自分の手でそのパッケージをほどいて、その中身の本質をつかむ事こそが参謀の役目である。
参謀が備えるべき基本能力は次の3つである。
①論理的思考
②本質見極める分析力
③分析と論理で導き出した結論を、実際の行動にしやすい形で伝える能力
著者 大前 研一
1943年生まれ。経営コンサルタント、経済評論家、起業家 カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授、ビジネス・ブレークスルー大学学長。 「平成維新の会」設立以前から、日本国の設計ビジョンを提言。震災後には、ビジネス・ブレークスルーの衛生放送や講演を通じて、日本復興への道程を提言している。
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![]() リブセンス代表取締役 村上 太一 |
![]() 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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『企業参謀ノート』はこう読んでほしい! | p.5 | 8分 | ![]() ![]() ![]() |
第1章 問題から目を背けるな。”決断”ができない人は生き残れない!! | p.29 | 11分 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
第2章 問題の中身はどうなっているか?事の本質を手にする方法を教えよう | p.63 | 7分 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
第3章 日本のビジネスパーソンはアメリカより「2時間」遅れている! | p.85 | 10分 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
第4章 企業の生き残り!その”天国と地獄”を分ける大事な要素 | p.115 | 7分 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
第5章 「成功のカギ」を素早く見つけ出す方法 | p.135 | 17分 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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