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2012/12/16更新

新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」はどう生まれたか?

  • 遠藤 功
  • 発刊:2012年8月
  • 総ページ数:189P

94分

7P

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感動を生むサービスを提供する現場のつくりかた

新幹線の清掃会社は、どのようにして注目を集める会社に変わったのか?
新幹線の掃除という目立たない仕事を担う人たちの働く意識を変え、やる気に溢れるプロに育てあげた現場改善の方法がわかる1冊。


■「お掃除の天使たち」の働く会社
鉄道整備株式会社、通称「テッセイ」は、昭和27年に設立されたJR東日本のグループ会社で、新幹線の車両清掃、東京駅・上野駅の新幹線駅構内の清掃などを主な業務とする会社である。

彼らのメインの仕事は、車両や駅内の「お掃除」。大切だが地味で目立つ事のない仕事である。しかし、そうした「縁の下の力持ち」的な会社が、ツイッターや多くのメディアで取り上げられ、「お掃除の天使たち」とまで呼ばれるようになった。

「お掃除の天使たち」が1日に清掃を行う車両本数は約110本。車両数は約1300両にも上る。業務シフトは早組と遅組の2交代制。始発の6時から最終の23時までを1日11組が担当する。1チームの基本編成は22名。多い時には1日約20本の車両清掃を担当する。

従業員数はパート社員を含め820名、平均年齢52歳。女性比率は約5割だが、管理職や現場リーダーには女性が数多く登用されている。

超短要約

■「技術サービス」を提供する
入社時は、全員がパート社員としてスタートし、1年が経過すると、正社員採用試験を受けることができる。正社員比率は約50%。会社としては正社員比率を70%程度にしたいと考えているが、1年で200名近く採用しても、1ヶ月で半数近く辞めてしまう。

テッセイではパート社員を技術サービス担当、正社員を技術サービス係と呼んでいる。単なる清掃を行っているのではなく、快適空間を創造する「技術サービス」を提供すると位置付けられている。清掃など誰でもできると甘く考えていたのでは、とても勤まらない。「新幹線劇場」などと格好よく名付けても、現実はきれいごとですむような仕事ではない。だからこそ、残った人たちの意欲はとても高い。

東京駅の東北・上越新幹線などの折り返し時間はわずか12分。降車に2分、乗車に3分かかるので、清掃にさける時間は7分しかない。その間に、車両清掃、トイレ清掃、ゴミ出し、座席カバーの交換、忘れ物チェックなどを完璧に終える。それがテッセイの車両清掃チームの任務である。

多くの人がテッセイに魅せられる理由は、その「プロの仕事ぶり」だけではない。車両清掃チームは、担当する列車が入線する3分前にホームに到着し、一列に整列する。そして、深々とお辞儀をして列車を出迎える。降車するお客様への一礼も欠かさない。「お疲れ様でした」「お待たせしました」と声を掛ける。この「礼儀正しさ」に多くの人が清々しさを感じている。

著者 遠藤 功

1956年生まれ。早稲田大学大学院商学研究科(ビジネススクール)教授 株式会社ローランド・ベルガー日本法人会長 大学での教職、経営コンサルティング活動に加え、講演、研修、執筆など多方面で活躍している。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.2 2分
プロローグ なぜ新幹線の車両清掃会社がこれほど私たちの胸を打つのか? p.15 8分
第1部 「新幹線劇場」で本当にあった心温まるストーリー p.33 41分
第2部 「新幹線劇場」はどのように生まれたのか? p.135 20分
おわりに リスペクトとプライド p.186 2分

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