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2013/01/31更新

AKB48の戦略! 秋元康の仕事術 (田原総一朗責任編集)

155分

4P

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AKB48はどのようにして生み出されたのか?

秋元康氏にAKB48をどのように企画し、プロデュースしたのか田原総一朗がインタビュー。秋元康氏の発想、仕事術がよくわかる1冊。


■ふぞろいの「デコボコ」を求め、ファンが選ぶ楽しさを残す
いろんな子がいて、ふぞろいの方がいい。対極にあるのがK-POP。でも、僕は、おニャン子クラブの時から、ファンが「僕はこの子が好きなんだ」とか「俺は右から2番目の子がいい」というように選べる楽しさが大事だと思っていました。その方が、自分好みの子がいる確率が高いでしょう。もう一つ、僕が心掛けていたのは僕一人で全部を決めないこと。その方が、いろいろなファン層を取り込めますからね。

■企画の原点は「根拠のない自信」
オープンの日、劇場の収容人数は250人で、70人ほど入ったんですが、一般のお客さんは7人だけでした。残りの60何人は関係者でした。「このままでいい。このまま待とう」と何もしなかった。企画の原点は、やっぱり「根拠のない自信」だと思うんです。根拠を求めようとするから、みんなと同じところへ行ってしまう。みんなが同じ本命だけを追いかけてしまう。

40歳くらいまで、僕は「自分は作り手だ。大衆が求めていることは何だろう」と必死に考え、それを作ってきました。でも、今は違う。「自分は大衆の一人だ。だから自分が楽しくなきゃダメなんだ」と思っています。

超短要約

■本当に欲しいものしかいらない
これだけ豊かな時代、物があふれている時代だからこそ、みんな本当に欲しいものしかいらないんです。電車で1500円くらいしそうな単行本を読み終わって、網棚にボンと投げた若者を見ました。ハードカバーの本を、僕らはなかなか捨てられないじゃないですか。

「所有」についての価値観が大きく変わってきた。レコードを買った時も、このジャケットいいなと、部屋に飾ったわけです。ところが、今の子たちはそれを必要としていない。そうなってくるとグサッと刺さらなければ、彼らは動かない。

■「カルピスの原液」のようなものを作る
僕らはテレビというメディアで、いろんな原液をお借りするわけです。例えば、プロダクションのタレントさんを借りる、漫画の原作を借りる。借りたものだから、僕らにはコピーライトがない。コンテンツを作るからにはコピーライトを持たなきゃいけない。持てばビジネス的にも、今までの自転車操業のようなやり方と変わってきますが、むしろ重要なのは、気持ちの問題です。カルピスの原液を作れば、ぜひ炭酸で割ってカルピスソーダを作りたいとか、いろいろな依頼がくる。その大もとを持たなければ、仕事として楽しくないだろうということです。

■テレビは「最大公約数」、AKBは「最小公倍数」
僕は最大公約数を追求するテレビで、1%でも高い視聴率を取るためにはどうしたらいいかということを、ずっと考えていたんです。そうでないものをやりたい。小劇団やロックバンド、何人かから始めてどんどん人気が出てくるような仕事をやりたい。そう思った時、最大公約数の対極に最小公倍数の考え方があった。

■「共犯意識」がドミノ倒しのように広がる時、ヒットが生まれる
僕はオールナイトフジに構成作家として関わっていて、女子大生を置いたんだけど、しゃべりなんかが、ものすごくヘタなんです。ところが蓋を開けてみると何ヶ月か後には、どこにでもいるような女子大生が、とてつもない人気を得ていくわけです。

この人気はたぶん「共犯意識」です。あんなバカバカしい番組を明け方まで見ているやつは、そうそういないと思うんです。見た連中は「見ちゃったよ」「俺も見た。寝不足でレポート書いてない」とか話す。見なかった人には、何の話かさっぱりわからない。こういうのが共犯意識で、これが大きなエネルギーを持つんです。

■今の時代は、ヒットしたものだけが加速度を増していく
いまの時代は、いったんヒットし始めると、それだけが急激に加速度を増していく。自分で見つける楽しみはあまりなくて、一番売れたものだけがとにかく絶対的な「神」なんです。だから、AKBの『ヘビーローテーション』がヒットすることは、ありがたいことだと思うんですけど、ファンのみなさんには、また別の自分だけの選択をして欲しい。

著者 秋元 康

1958年生まれ。放送作家、作詞家 2005年に結成された女性アイドルグループ『AKB48』とその姉妹グループ、およびそれらメンバーが所属するユニットの総合プロデューサーとしても知られている。 2005年京都造形芸術大学芸術学部教授に就任。2007年より同大学副学長に就任している。

著者 田原 総一朗

1934年生まれ。ジャーナリスト 岩波映画製作所、東京12チャンネル(現、テレビ東京)を経て、1977年フリーに。1987年からテレビ朝日「朝まで生テレビ!」、1989年から「サンデープロジェクト」に出演、相手の本音を引き出すトークでTVジャーナリズムの新しい地平を開く。 1998年、戦後の放送ジャーナリストのひとりを選ぶ「城戸又一賞」を受賞。

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帯
ジャーナリスト 田原 総一朗
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THE 21 (ざ・にじゅういち) 2013年 04月号 [雑誌] THE 21 (ざ・にじゅういち) 2013年 04月号 [雑誌]

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.3 2分
第1章 AKB48の誕生 p.15 19分
第2章 秋元康の思考 p.49 27分
第3章 AKB48劇場 p.97 11分
第4章 東京ドーム公演 p.117 13分
第5章 AKB48のプロデュース p.141 16分
特別対談 高橋みなみ×田原総一朗 p.169 13分
第6章 AKB48はどこへ行く? p.193 17分

キーワード

AKB48

秋元康のプロデュースにより、2005年に誕生した日本の女性アイドルグループ。 秋葉原に専用劇場…

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2013-02-06