世界で最も読まれているリーダーシップのテキスト。膨大な調査と事例から、リーダーシップを発揮するために必要な5つの行動を導き、解説しています。


■リーダーシップとは人間関係である
一握りの偉大なリーダーが人々を高みに導くという考えは、明らかに間違っている。リーダーが組織の規模や種類や経済環境によって生まれると考えるのも間違いである。実のところ、リーダーシップとは誰にでも実践できるスキルと能力の組み合わせである。

リーダー1人の力では、決して非凡な事は成し遂げられない。リーダーは、メンバー全員を共通の夢へと向かわせる。つまり、リーダーシップとは人間関係なのである。熱心にメンバーを導く人と、その人についていきたい人との関係なのである。非凡な成果をあげるには、この関係の質が何よりも大切になる。リーダーとメンバーとの関係が恐怖と不信に満ちていれば、永続的な価値など生まれない。お互いが尊敬と信頼で結ばれていればこそ、どんな逆境も乗り越え、偉大な功績を残す事ができる。

模範的リーダーの行いは、メンバーの仕事に対する献身と成果に大きな違いをもたらす。次の「5つの実践」と「10の原則」に日々取り組んでいるリーダーは、そうでないリーダーよりもはるかに大きな成果をあげている。

・模範となる
①自分の言葉で語り、共通の理想を確認する事で、価値観を明らかにする
②共通の価値観に従って行動する事で、手本を示す

・共通のビジョンを呼び起こす
③心踊るような崇高な可能性を想像し、未来を描く
④共通の夢に訴えて、人々を引き入れる

・プロセスに挑戦する
⑤自発的に行動し、革新的な改善策を外部に求める事で、チャンスを模索する
⑥小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶ事で、実験しながらリスクをとる

・人々を行動にかりたてる
⑦信頼を築き、絆を強める事で協働を育む
⑧意思決定の権限を与える事で、人々の能力を高める

・心から励ます
⑨卓越した成果を褒め、貢献を認める
⑩共同体精神をつくりだし、その価値と勝利を讃える

著者 ジェームズ・M・クーゼス

サンタクララ大学リービー経営大学院 教授 30年以上にわたり、リーダーシップについて研究している。世界でもっとも広く使われているリーダーシップ評価ツールのひとつ、LPIの開発者としても知られ、アップル、グーグル、インテル、オラクル、トヨタ、ウォルト・ディズニー・カンパニーほか、100を超える企業で人材教育プログラムを実施、世界中の大学や企業での講演も精力的にこなす。 『リーダーシップ・チャレンジ』は、これまでに200万部を超え、書評家が選ぶ「全米批評家賞」、ビジネス書籍の有名評論家が選ぶ「読んでおきたいビジネス書100冊」など、数々の賞を受賞した。

サンタクララ大学リービー経営大学院 教授 30年以上にわたり、リーダーシップについて研究している。世界でもっとも広く使われているリーダーシップ評価ツールのひとつ、LPIの開発者としても知られ、アップル、グーグル、インテル、オラクル、トヨタ、ウォルト・ディズニー・カンパニーほか、100を超える企業で人材教育プログラムを実施、世界中の大学や企業での講演も精力的にこなす。 『リーダーシップ・チャレンジ』は、これまでに200万部を超え、書評家が選ぶ「全米批評家賞」、ビジネス書籍の有名評論家が選ぶ「読んでおきたいビジネス書100冊」など、数々の賞を受賞した。