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2014/12/17更新

依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実

348分

3P

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依存症を生み出す現代社会の姿

iPhone、フラペチーノ、フェイスブック。テクノロジーの進歩によって、私達は知らない内に、依存症に陥っており、それに気付いてもいないと警鐘を鳴らす一冊。


■報酬に満ちた世界
カップケーキとスマートフォンと一般的な鎮痛薬。全く無害に見えるこれら3種類の製品は、どれもやっかいな問題をもたらす可能性がある。これらは、依存的行動を強めかねない欲望の対象であるからだ。

21世紀初頭の社会に生じた最も影響力のあるトレンドとは、気分を向上させたい時はいつでも、自分に報酬、すなわち「ごほうび」を与えるという習慣がますます強まった事だ。この傾向が人間に備わっている訳は、そもそも人間の脳が、即座に手に入る短期的な報酬を求めるように進化してきたからだ。私達の祖先は、高エネルギーの果実をその場でむさぼり食ったり、性的刺激にすぐ反応したりしなければならなかった。

問題は、もはや身体的にも必要としておらず、種としての存続にも何の意味もないような報酬に満ちた環境を、私達が築いてしまった事にある。たとえ必要のないものであっても、そういったものは脳の中で期待感と快楽といった特定の感情を引き起こすため、私達はつい手を伸ばさずにはいられない。言い換えれば、私達は「すぐに気分をよくしてくれるもの=フィックス」に手を出してしまうのだ。

超短要約

テクノロジーの進歩が加速すれば、依存症を引き起こす薬物や経験が生み出される速度も加速する。世界は40年前よりも依存症に陥りやすいところになっている。食べ物も酒もドラッグもテレビもコンピュータも、みな以前より魅力的になった。その結果、私達は物を過度に好きになるという癖に陥ってしまった。

病み付きになる癖に陥るリスクは、理論上誰にでもある。なぜなら、欲望を刺激するのは、私達の脳の原始的かる無防備な部分だからだ。現代の消費者経済は、ある程度まで人々の意志力の弱さにつけこんで築かれている面がある。

欲望を利用する私達を引き離すのは、現実的に不可能だ。それは、あらゆる社会の発展に欠かせないものだからだ。しかし、その一方で、潜在的な依存的本能を引き出す環境を、自ら作り上げた事実に気付かねばならない。

著者 デイミアン・トンプソン

1962年生まれ。元『カソリック・ヘラルド』紙編集長 『デイリー・テレグラフ』紙のレギュラーライター、およびテレグラフ・メディアグループの敏腕ブログエディター。 18歳から32歳までアルコール依存症に陥っていたが、以来、20年間にわたって禁酒している。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 社会は私たちを「廃人」にしたがっている p.11 33分
第2章 依存症は本当に病気なのか? p.53 22分
第3章 なぜ自分を破滅に導く習慣をやめられないのか? p.81 19分
第4章 お買い物とヘロインとお酒の共通点とは? p.105 27分
第5章 スイーツはもはやコカインだ! p.139 27分
第6章 どこに行っても安く、大量に酒が手に入る世界で p.173 22分
第7章 処方箋薬がこれほどいい加減とは! p.201 21分
第8章 ゲームという新時代のギャンブル p.227 24分
第9章 「無料ポルノ革命」の衝撃 p.257 35分
第10章 われらを誘惑から救いたまえ p.301 29分

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