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2015/02/10更新

ポール・ランドのデザイン思想 (SPACE SHOWER BOOKS)

22分

2P

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美しさと目的に適うこと

IBMのロゴなどを手がけた、20 世紀を代表するグラフィックデザイナー、ポール・ランドが、広告デザインの原則について書いた本です。デザインの本質について、その思想が書かれています。


■グラフィックデザインとは
グラフィックデザインとは、見る者に美しいと感じさせるもの。物の形や2次元空間の特性を利用するもの。記号論、サンセリフ(ゴシック体)の活字、幾何学を駆使するもの。コンセプトを抽象化したり、変形したり、変換したり、回転したり、拡張したり、繰り返したり、反映したり、いくつも集めたり、再編成したりするもの。
だが目的に適っていなければ優れたデザインとは言えない。

グラフィックデザインとは、動的均斉や非対称性を想起させるもの。きちんとまとまった1つの構造になっているもの。直感、あるいはコンピューター、創意、あるいは座標系によって生まれるもの。
だが見る者にメッセージを伝えられなければ、優れたデザインとは言えない。

メッセージをヴィジュアル化して人に伝える場合、ひと目で発信者の意図が理解されなくてはならない。それがどんな方法でも、相手に何か主張したいのか、それとも情報を提供したいのかにかかわらず、大勢が目にする広告掲示板から個人的な出産報告に至るまで。つまり、美しく、目的に適っていなければならない。

超短要約

■創造力と表現
アイディアがありきたり。また、そのせいで独創性のない作品に仕上がる。それは扱う対象のせいではなく、命題への取り組み方が間違っている可能性が高い。適切な答えが導き出されていないと、対象の美点がうまく伝わらない事がある。

イギリスの画家ロジャー・フライは、扱う素材とデザインの組み合わせ方についてこう述べている。「ある素材にデザインを加える場合は、次の事を心に留めておけば、素材とデザインの相乗効果を期待できるかもしれない。素材そのものを、あるいはデザイン性を目一杯強調するのではなく、直感的な情報はあまり与えず、見る者の想像力をかき立て、説明するのではなく感じさせる事によって心を動かすのだ」。

美意識が感じられなかったり、現物を見たまま表現したりしたヴィジュアル・メッセージは、知的好奇心をかきたてる事がなく、見た目の面白みにも欠ける。同様に、活字書体・幾何学模様・抽象的な形を不用意に使うと、自己満足だけの作品になりさがる。反対にアイディアの本質を表現するために試行錯誤した結果、あるいは目的意識・独創的な発想・分析判断から生まれたヴィジュアル・メッセージは、斬新であるだけでなく、有意義で印象的である。

著者 ポール・ランド

1914年生まれ。グラフィックデザイナー IBM のロゴや『ぼくはいろいろしっているよ』等の絵本で日本でも有名なグラフィックデザイナー。グラフィックデザインにおけるスイス・スタイルの創始者のひとり。 1956〜1969年にかけて、さらに1974年以降、イエール大学でデザインを教えている。1972年、ニューヨークのアート・ディレクターズ・クラブの殿堂入りを果たした。 出版の歴史にもっとも影響を与えたデザイナーのひとりで、“グラフィックデザイン界のピカソ”と崇拝されている。グラフィックデザインの発達期に革新的な作品を次々と発表し、さまざまな立場や方法での活動が、現在のグラフィックデザインという仕事の基礎となっている。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
MR DESIGN アート・ディレクター 佐野 研二郎

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
美しく、目的に適うこと p.9 0分
デザイナーの命題 p.11 0分
広告におけるシンボル p.13 1分
シンボルの万能性 p.18 1分
ユーモアの役割 p.22 3分
創造力と表現 p.36 2分
見る者を惹きつけること p.48 5分
昨日と今日 p.74 0分
印刷における形式と表現 p.76 4分

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