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2015/05/06更新

アイデアが生まれる、一歩手前のだいじな話

151分

2P

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クリエイティブはどのようにして生み出されるのか

Mr.ChildrenなどのCDジャケットや広告を手がけるアートディレクター森本千絵氏のクリエイティブ論。アイデアの生み出し方や、ものづくりに対しての考え方などが書かれている一冊。


■人の心を伝える
アートディレクター、クリエイティブディレクターとして関わる仕事とはいえ、そのアウトプットの先はいつも違っており、どの仕事も同じ方法論でつくってはいない。ただ1つ共通しているのは、誰かの想いを受け取って形にして伝えていくということ。そして、表現する時にはいつも色や音楽が共にあるということ。その方が人の心に伝わる。

「広告をデザインする」という事は、人から発注され消費される商品に対して、クリエイターが自分なりの正解を出して応えていく事である。しかし、そういう中において最も大切にしている「本当のデザインの価値」とは、それを伝えたい人の想いをいかに汲み取り、その商品が持っている本質や普遍性を丁寧にすくい出し、その本質が見る人の心に伝わるように、いかに形にしていくかである。

広告とは「誰かと誰かをつなぐコミュニケーション」。だからどんな仕事においても、誰かと誰かの「間」に入り、誰かの想いやその人の素敵なところを翻訳して誰かに伝えるという事をやっていく。

超短要約

■迷ったら「希望のある方」を選ぶ
自分の力だけではどうにもできない、抗えない事が起こると、どんな出来事もそこに向かうためのきっかけに思え、すべてはご縁のような気がする。波に乗るか乗らないかと二者拓一できる場合には、必ず明るい方を選ぶ。人生はいろんな選択の連続だが、仕事においても同じ。デザインしていく中でも2つのデザインの方向性があれば「こっちの方が明るい」と感じる方を選ぶ。それは単に色が綺麗とか、見るからに楽しそうという事ではなく、どこかしら希望がある方を選ぶ。

その時の「希望」とは「はじまり」と言い換える事もできるかもしれない。まだ未完成のもの、だけど夢を見る事ができるもの、だからこそ、そこからはじまるものがいい。決して得意な方に行くのではない。例えば、自分が得意な手慣れたものと、未知だけれど見た事のないものに出会えるかもしれないというものだったら、どんなにリスクがあったとしても未知のものの方を選ぶ。

■ものづくりの核は「外」にある
食べ物も、身体の中の外(食道)を通り、外(腸)から、身体はその栄養を吸収していく。アイデアの出し方も同じである。自分の中にあるものや経験だけではなくて、外を歩いていてふと目に留まるもの、ふわっと感じること、そういうものから何かを吸収し、それが栄養となり、ものづくりの上での最も大事な中心を作っている。

■忙しい時ほど意識的に「隙間」をつくる
忙しくなってくればくるほど、気をつけている事の1つが「隙間」をつくること。音楽を聴く事や仕事と仕事の間の移動で車を運転する事などで、連続する仕事の間に「隙間」をつくる。仕事に入る時も、いきなり本題に入るよりも、前の仕事から緩やかにグラデーションのように次に移行していく方がいいので、その間をつなぐ要素として「無駄な会話」を大切にする。そうやって、1つの仕事のテンションの終わりかけと、次のはじまりがうまくつながっていくように流れをつくる。

著者 森本千絵

1976年生まれ。goen°主宰、コミュニケーションディレクター、アートディレクター 武蔵野美術大学を卒業後、博報堂から博報堂クリエイティブ・ヴォックスを経て2007年に独立してgoen°設立。 ニューヨークADC賞、東京ADC賞、ONE SHOWゴールド、アジア太平洋広告祭ゴールド、50th ACC CM FESTIVAL特別賞「ベストアートディレクション賞」、2011年日経WOMANウーマン・オブ・ザ・イヤー準大賞、他多数受賞。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
ミュージシャン 松任谷 由実

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじまりのことば p.1 4分
1 すべてのものづくりはご縁からはじまる p.19 21分
2 心と身体が動くものを p.57 14分
3 あくまでこだわりを捨てるとき p.83 21分
4 本物の追求 p.121 16分
5 私はこんなふうに世界を見ていた p.151 11分
6 命の前にさらしても恥ずかしくないものを p.171 22分
おわりのことば p.211 5分
あとがき p.220 2分

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