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2015/07/02更新

ネガティブな感情が成功を呼ぶ

231分

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ネガティブな感情も役に立つ

心のダークサイドがもたらす効用について紹介されている本。ネガティブな感情にも役立つ点があり、ポジティブな感情もネガティブな感情も両方を使いこなすことが大切であると説く。


■人は何が自分を幸福にするかを見誤る
幸福研究者たちは、ポジティブ感情を、収入増加、免疫力アップ、親切心の高まりなど、多くの利点と結び付けている。これらの望ましい状態が、幸福感をはじめとする様々なポジティブ感情によって引き起こされると、研究者たちは指摘している。

しかし、幸福感がこれだけ注目されているにも関わらず、多くの人は幸福になるための選択が正しくできていない。多くの人が、将来どんな事が自分を幸せにするのか正しく予想できないのは「自分には不快な感情に耐えたり、適応したりする能力がある」という事を見落としているからだ。私達は、この事に注意を払う必要がある。何かを決断する時というのは、あとで自分がどんな気持ちになるかを推量し、それに基づいて判断するからだ。私達は、良い事に関しては、ものすごくいい気分になるだろうと過大に期待し、辛い状況に関しては、それに耐える自分の能力を過小評価する傾向がある。

超短要約

■幸福の先にある「全体性」こそが成功へと導く
幸福、忍耐強さ、楽観性など、何か一定の特質を身につければ、すべてがうまく行くかのように主張する専門家が後を絶たない。しかし、1つの心理状態が最善だとするのではなく、どんな心理状態もすべて良いのだと考えるべきである。最新の研究結果は、怒りや不安、罪悪感などのネガティブな感情を含めて、すべての感情が有用であると裏付けている。普通は避けたいと思うネガティブな感情は、人生に関する知識を増やし成熟を促す働きをする。

ポジティブな感情とネガティブな感情、両方の心理状態を適度に行ったり来たりする事によって、バランスのとれた安定した「ホールネス(全体性)」を持つ事ができる。人間に与えられた自然な感情をすべて活かせる人、つまりポジティブ感情もネガティブ感情も受け入れて幅広く活用できる人が、最も健全であり、人生において成功する可能性が高い。

■不快さを避けていると免疫力が弱まる
人々は、今、これまでになく豊かな選択肢と自由と個の力を手に入れたため、いろいろな事が避けられるようになり、特に好ましくない感情を避けるようになった。不快さを嫌がる今の社会の傾向は、人の経験の幅を狭める事につながる。不快であっても有益な心理状態まで避けていては、自分の可能性を十分に引き出せない。私たちは、快適さへの欲望が満たされれば満たされるほど、経験の幅が狭まり、人生の困難を切り抜ける練習の機会を失う。不都合だと思える出来事に対して、こらえ性がなくなるのである。

しかし、自分の心理状態に対してもっと強い姿勢で臨むという考え方は、極めて重要だ。辛い気持ちに耐える力をつける事は、その人個人に役立つだけでなく、長い目で見れば社会全体にとって有益である。

著者 ロバート・ビスワス=ディーナー

米・ポートランド州立大学心理学部 講師 勇気、強さ、幸福などをテーマにグリーンランドやインド、ケニア、イスラエルなど世界中を駆け回り、“ポジティブ心理学界のインディ・ジョーンズ”の異名を持つ。 『ジャーナル・オブ・ポジティブ・サイコロジー』誌編集委員。ポジティブ心理学に基づいたコーチングの第一人者とされ、シンガポール、南アフリカ、ブラジルなど、世界各地で年間数百人の経営者やマネージャーを対象とした、パフォーマンス管理やリーダーシップ開発などのコンサルティングサービスを提供している。

著者 トッド・カシュダン

ジョージ・メイソン大学教授 同校ウェルビーイング促進センター上級研究員 オーストラリア・カソリック大学ポジティブ心理学・教育研究所上級研究員 パーソナリティ、ウェルビーイング、人間関係などの分野を専門とし、その研究は高く評価されている。

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土井 英司

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
イントロダクション どんな感情にも意味がある p.6 7分
第1章 幸福を求めるほど不安になるのはなぜ? p.17 19分
第2章 快適な生活がもたらしたもの p.47 21分
第3章 嫌な気分にはメリットがある p.79 35分
第4章 ポジティブな感情には落とし穴がある p.133 22分
第5章 マインドフルネスにとらわれるな p.167 24分
第6章 ネガティブな感情を反転する p.205 26分
第7章 ありのままの自分とつきあう p.245 27分

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