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2018/03/13更新

脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦 (中公新書)

276分

2P

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意識のメカニズムの最新仮説

人の意識はどのようにして生まれるのか。意識が生み出されるメカニズムを最新の仮説で論じている一冊。


■意識とは
現在のコンピュータは意識を持たない。では、私たちにあってコンピュータにないものは何か。それは、モノを見る、音を聴く、手で触れるなどの感覚意識体験、いわゆる「クオリア」だ。

最新のデジタルカメラは、レンズを通して景色を捉え、その中から顔を探し出し、そこにピントを合わせられる。しかし、景色そのもの、顔そのものを「見て」はいない。いわば、デジタルカメラは視覚クオリアを持たない。画像を処理し、それを記録することと、世界が「見えて」いることとは本質的に異なる。

私たちは、日々、総天然色の視覚世界を体験するが、実際の世界に色がついているわけではない。色はあくまで脳が創り出したにすぎず、外界の実体は電磁波の飛び交う味気ない世界だ。私たちは、世界そのものを直接見ていると誤解しがちだが、それはあくまで脳が2つの眼球から得た二組の視覚情報を再構成し、それらしく「我」に見せているにすぎない。

脳は視覚入力に極力忠実でありながら、同時に可能な限り自然な解釈を我々に見せている。クオリアは意識を持つものだけの特権であり、意識の本質である。

超短要約

脳の客観と主観の間の隔たりこそが意識の問題の本質だ。脳の客観とは神経回路網の振る舞い、即ち電気的活動であり、三人称的に観測される。対する脳の主観とは、私たちの意識、感覚意識体験である。主観とは、神経回路網が一人称的に感じていること以外の何物でもない。最大の問題は、我々が客観と主観とを結びつける科学的原理を一切持たないことだ。

著者 渡辺 正峰

1970年生まれ。東京大学大学院工学系研究科 准教授 専門は脳科学。1998年から2000年にかけて東京大学大学院工学系研究科部助手、2000年から同助教授、カリフォルニア工科大学留学などを経て、現在は、東京大学大学院工学系研究科准教授および独国マックスプランク研究所客員研究員。

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東京大学大学院経済学研究科教授 柳川 範之

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 意識の不思議 p.3 33分
第2章 脳に意識の幻を追って p.53 50分
第3章 実験的意識研究の切り札 操作実験 p.129 29分
第4章 意識の自然則とどう向き合うか p.173 31分
第5章 意識は情報か、アルゴリズムか p.221 43分
終 章 脳の意識と機械の意識 p.287 14分
あとがき p.309 5分

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