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2019/07/11更新

繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

363分

3P

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国を繁栄させるための処方箋

なぜ、繁栄する国と貧しいままの国があるのか。国が繁栄するためには、従来型のインフラ支援だけでは不足しており、無消費者を消費者に変えて、市場を創造するイノベーションが必要だと説く一冊。


■従来型の支援では貧困を根絶できない
どうすれば貧困を根絶できるかの見解は一致を見ていない。綻びだらけの社会インフラ(教育、医療、交通など)を整えて社会の仕組みを改善する、国外からの支援を増やす、貿易を促進するなど、様々な提案がなされている。しかし、正しい解決策が何かについては意見が分かれても、進歩が遅すぎるという点は誰もが認めざるをえない。

飲み水など目に見える問題を解決しようと資金を投じ、貧困国を直接支援しようとする試みは、支援する側が期待したほどの成果は挙がっていない。長年にわたって巨額の資金が貧困問題に振り向けられてきたが、進展の歩みはのろく、方向がずれているのではないかという疑念がある。資金を投じれば一時的には問題が緩和されたように見える。しかし、根本的な解決ではない。

超短要約

貧困の解決と長期的な繁栄は繋がらない。繁栄をもたらすのは新しい市場を創造するイノベーションである。

■繁栄と豊かさは異なる
繁栄を指す指標としては、教育の受けやすさ、医療、安全・危機管理、真っ当な統治などがよく使われる。こうした尺度は社会の構成員の幸福を評価する上で重要だが、繁栄の尺度としてさらに重要なのは「生計を立てられる雇用と上昇可能な社会的流動性」である。繁栄を「多くの地域住民が経済的、社会的、政治的な幸福度を向上させていくプロセス」と定義する。

例えば天然資源に恵まれた国では、「豊か」ではあっても繁栄していない可能性がある。繁栄は、経済的、社会的、政治的な自由度を高め、石油など特定の資源への依存度を下げる。したがって、豊かな国がその富を国民の一部に分配しているとしても、そうした豊かさが機会の探求やイノベーション、多様な市場といった文化を育んでいないのなら、繁栄しているとは見なさない。天然資源は、社会的流動性には全く繋がらない。将来的に枯渇したり市場価値を失ったりした後まで持続可能な豊かさをもたらしてくれない。

著者 クレイトン・クリステンセン

1952年生まれ。ハーバード・ビジネス・スクール教授 ボストンコンサルティンググループで活躍後、ホワイトハウスフェローとして運輸長官などの補佐を務める。 1984年に、セラミックス・プロセス・システムズ・コーポレーションというベンチャー企業を起業し、社長・会長を歴任。その後、現職。

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三省堂書店有楽町店係長 岡崎 史子
週刊エコノミスト 2019年 7/30号 週刊エコノミスト 2019年 7/30号

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
第1章 繁栄のパラドクスとは p.22 12分
第2章 イノベーションの種類 p.39 21分
第3章 苦痛に潜む機会 p.70 23分
第4章 プル対プッシュ――2つの戦略 p.103 21分
第5章 アメリカを変えたイノベーション物語 p.134 27分
第6章 アジアの繁栄 p.173 21分
第7章 メキシコに見る効率化イノベーションの罠 p.204 20分
第8章 イノベーションと制度の関係 p.234 21分
第9章 なぜ腐敗は「雇用」されつづけるのか p.264 24分
第10章 インフラのジレンマ p.299 19分
第11章 繁栄のパラドクスから繁栄のプロセスへ p.328 14分

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