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2013/01/10更新

ビッグデータ時代の新マーケティング思考

183分

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これからのマーケターに必要なものとは?

ソーシャルメディアによって、膨大に増えていく顧客データ。ビッグデータの活用が、今後のマーケティングの鍵を握ると言われる時代、マーケターにとって必要な知識、スキルとは何かを紹介している。


■従来のマーケティング
マーケティング活動において、ターゲットを絞るという思考は、基本中の基本とされてきた。ターゲットを絞る必要性があったのは、供給が需要を超え始めたからだ。モノを作れば売れた時代と異なり、顧客ニーズを明確にして、USP(商品の売り)を打ち出す事こそが、競合商品に打ち勝ってシェアを獲得する道だった。

従来、そのターゲットの設定は、ほとんどが送り手の「思い」が発端であった。企業は市場調査を行って需要を検証しているはずだが、それらの調査は、そもそも企業のシーズから発想される商品にニーズがあるかどうかを検証するためのものである。だから基本的に、購買対象者を想定する際は、仮説を送り手側で作ることになる。

企業は、商品を開発して、市場に導入するために「広告」を中心としたマーケティングコミュニケーション活動を行う訳だが、従来は事前に想定されたキャンペーン活動をやり終えるまで成果がわからなかった。「広告」に誰が反応したのか、商品が売れるか売れないかというところでしか判断できないのが大前提であった。ターゲット設定そのものの妥当性も、販売結果でしか見る事ができない。

超短要約

インターネット時代、行動基準を軸に、属性など他セグメント基準がデータ上つながりやすくなっている。従来、ターゲットを規定するために用いられてきたマーケティングセグメントなるものは、ネット社会ではほとんどすべて「行動」というものを中核に、リアルタイムにつながってしまう。

このネット時代に、ターゲットとして規定しにくくなったものを企業が無理に規定しようとすれば、マーケティング効果も落ちやすいし、コスト増にもつながりやすい。

最初にターゲットを決めた上でニーズ・ウォンツを推測し、その母集団に多大なマーケティング予算を掛けるのではなく、反応したユーザーの行動という軸で考え、ターゲットを反応ユーザーでプロファイリングし、ターゲット全体像を拡大解釈していくべきなのだ。

はじめに顧客を規定するのではなく、既顧客そして反応者の分析を通じて、新たな顧客を発見する。これこそがビッグデータ時代の新たなマーケティング思考であり、新しいターゲティングの手法なのである。

ビッグデータ時代のマーケティングで何よりも大切なのが、「発見する力」である。マーケターの役割というと、ターゲットを前もって規定して仮説を立てる事と考えられがちで、世の中のほとんどのマーケターはそれが仕事だと思っている節さえある。しかし、それよりまず、実際に反応したターゲットを発見していく事にこそ注力すべきである。

反応した人を見つけ顧客とする一方、反応しなかったターゲット人を分析し、類似行動をとった人を見つけてターゲットを拡張していく。それを繰り返してようやくユーザーの全体像が掴める。

発見のマーケティングを実現するためには、今反応しているのは誰か、サイト内に来ているだけの顧客は誰か、主体的に情報を取得しているのは誰か、入口フォームに途中まで入力した高ポテンシャルユーザーは誰かなど、こういった切り口をたくさん持ってターゲットを発見する作業を繰り返していく。切り口を多く持ち、顧客の芽をいかに多く発見できるかがマーケターの腕の見せ所となってくる。

著者 横山 隆治

1958年生まれ。デジタルインテリジェンス代表取締役 1982年、旭通信社入社。ビール、飲料、食品、化粧品などの大手広告主を担当。CM制作、テレビ番組企画、音楽イベント、プロモーション企画、商品開発など幅広く手掛ける。 1996年、デジタルアドバタイジングコンソーシアム起案設立。同社代表取締役副社長就任。インフォシークの広告開発販売をスタートに、日本初のアドネットワークを構築し、アドサーバーの導入ほかアドテクノロジーに精通。2001年同社上場。黎明期からネット広告の普及、理論化、体系化に取り組み、日本初のネット広告の書籍を上梓。 2008年ADKインタラクティブ設立。同社代表取締役社長就任。2011年より現職。

著者 鹿毛 比呂志

1972年生まれ。デジタルインテリジェンス取締役 広告制作プロダクションを経て、2004年オプト入社、SEMコンサルタントとして成果の向上と効率化を高次元で両立する運用理論と実践を担当。併せて社内でのナレッジの共有、教育、啓蒙、生活者インサイト獲得のためのサーチの利用を推進。社外でのプレゼンスを担う。 2009年、ADKインタラクティブに転じ、Web解析およびデータドリブンなマーケティングプラットフォーム構築支援ビジネスを立ち上げ、コンサルタントとして取り組む。2011年より現職。

著者 海老根 智仁

1967年生まれ。オプト取締役会長 大広退職後、財団法人社会経済生産性本部において経営コンサルタントの認定を受け、その後1999年オプト入社。2001年、同社代表取締役COO就任。2006年、同社代表取締役CEO。2008年、代表取締役社長CEO。2009年より現職。 経営者として活躍する一方でデジタルハリウッド大学院教授として教壇に立ち「事業計画手法」などの科目を担当。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.3 3分
Chapter1 ビッグデータの時代 p.11 31分
Capter2 ターゲットの再定義 p.59 20分
Chapter3 ビッグデータ時代のマーケティングコミュニケーション p.89 26分
Chapter4 未来の顧客を発見する p.129 14分
Chapter5 反応者志向の発想でビジネスの常識が変わる p.151 31分
おわりに p.198 3分

キーワード

ビッグデータ

通常のデータベース管理ツールなどで取り扱う事が困難なほど、巨大な大きさのデータの集まりのこと。 …

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